アトピーの遺伝確率
例えば両親がアレルギー疾患であると、子供がアトピーになる確率は50%〜60%、片親がアトピーなら確率は25%〜30%といわれています。
また兄姉がアレルギー持ちであるとアトピーになる確率は20%程度だそうです。
ただし両親や親族にアレルギー患者がいなくてもアトピーになる可能性はあります。
遺伝の原因はフィラグリン
アトピーが遺伝的な原因で発症するのは、フィラグリンという皮膚を保湿する遺伝子に異常があると考えられています。
うまく皮膚を保湿できない遺伝子のためにアトピーを発症してしまうということです。
このように遺伝による影響が研究によって証明されました。
しかし同時にアトピーが遺伝で発症しないことも証明されています。
双生児によるアレルギー疾患の発症を検討した事例があります。
これは一卵性双生児と二卵性双生児のアレルギー疾患の発症を比較したものです。
この事例によると一卵性双生児でもアレルギー疾患発症の一致率が低いことが分かりました。
遺伝子の似ている一卵性の双子でもアレルギー疾患を発症する子としない子がいるということです。
発症の原因は環境因子
アトピーの発症は遺伝だけではなく、外部の環境が大きく影響します。
例えば食事やハウスダスト、化学物質などです。
子供のアトピーの多くは親から遺伝した体質に、なんらかの外的要因が加わり発症するのです。
アレルゲンを避けることで発症の確率はかなり下がります。
遺伝の確率に一喜一憂する必要はありません。
遺伝だからとあきらめずに適切な対処をしましょう。